このサイトは、2001年10月30日に開設された「バビルサ基金 バビルサ豆百科」

http://userweb.ejnet.ne.jp/babirusa_foundation/index.html   の後継サイトです。



バビルサについて


バビルサ(babirusa)は、インドネシアのスラウェシ島、ブル島、スラ諸島、トギアン諸島に生息するイノシシの仲間です。バビルサの最大の特徴は、上顎の犬歯が巨大に発達した牙です。


私たちの上顎の歯は、下向きの歯槽から下向きに生えてきます。しかし、バビルサでは上顎の犬歯だけ、歯槽自体が上向きに作られるため、上顎の犬歯だけが上を向いて成長しはじめます。その結果、雄では、生後一年半程度で上顎の犬歯が眼と長く突き出た鼻の中間辺りで、皮膚を突き破り、上方に成長を続け、やがて後方に湾曲しながら生涯成長し続けます。一方、雌では上顎の犬歯が成長しないため、通常外から見られません。まれに、上顎の犬歯の先端が眼と鼻の中間辺りに顔を出す雌もいます。


バビルサは、1931年にインドネシアの国内法によって保護動物に指定されましたが、


(1) 豚やイノシシとは異なり、一回の出産で子どもが一頭か二頭しか誕生しないので元々殖えにくく、

(2) 生息地では違法な狩猟が続き、

(3) さらに森林伐採によって自然環境の劣化が進行しており、 その個体数は減少傾向にあります。



1978年、国際自然保護連合(IUCN)によって、バビルサは「危急種(vulnerable)」に区分されました。さらに、IUCN/SSC Pig and Peccaries Specialist Group (1993)は、亜種ごとに(現在では種ごとに)、「危急種(vulnerable)」ならびに「絶滅危惧種(endangered)」に区分されています。また、1982年以来、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES、ワシントン条約)」では、バビルサは商業的な国際取引を原則的に禁止する種(附属書I)に指定されています。


Babirusa Foundation について


Babirusa Foundation(バビルサ基金, Yayasan Babi Rusa)は、インドネシア共和国バリ州で設立された野生動物・自然環境保全系の非政府・非営利団体です。


私たちは、バビルサがインドネシアの生息地で末永く生き続けられることを願って、これまでに生息地の自然環境を調べ、バビルサの行動を観察しています。その観察の成果を動物園との協働でさらに詳しく調べています。また、バビルサの生息地周辺にお住いの皆さまにバビルサに関する正しい情報を提供する活動も行ってきました。


Babirusa Foundation Tokyo(バビルサ基金東京支部)は、インドネシアでのバビルサに関する活動を支援するために、2003年9月に設置されました。全国の皆さまからご支援をいただいて、バビルサの専門家とともに現地で活動を続けています。

お問い合わせ


Babirusa Foundation Bali

Br. Tengah, Desa Lodtunduh, Udud, Gianyar, Bali, INDONESIA.

✉️ yayasanbabirusa @ hotmail.com


Babirusa Foundation Tokyo (バビルサ基金東京支部事務局):

✉️ babirusa @ er.ejnet.ne.jp